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第5回交流会

日時:1996年7月23日(金)〜26日(月)  会場・宿泊施設 国立オリンピック記念青少年総合センター(代々木)

1995年以来,これまで4回の交流会を通じて、私たち日韓の研究会会員は授業をさまざまに工夫し、深く意見を交換してきました。今夏,3年ぶり2回目の東京での交流会には,これまでを上回る30人の韓国の教師・市民・学生が参加されました(日本側140人参加)。

今回の交流会は,総論的に言うと,参加者数とその広がり,準備された内容と交流会で討議された内容において,これまでの成果を踏まえてさらに一歩深まったものであったと自負しています。
ことに授業をめぐっての討議は十分な成功を収めました。これは,授業報告が事前に双方に渡されたこと,全体会での共同授業発表は質も高く,事前の発表者 の打ち合わせでわかりやすいものであったこと,分科会も限られた条件の中でできるだけ討議が深められるように設定し,司会者と報告者の事前打ち合わせなど これまでにない準備で臨んだためと考えます。

①授業をめぐって討議がより深められるように ②参加者がより深く交流できるように ③運営が円滑に行われるように,の3つを主た る軸にして,参加者やみなさんから送られた感想ご意見をもとに,細かいところまで検討を加え,今後の課題を明らかにしました。事務局でさらに整理して,み なさまにもご検討いただくことになりますのでよろしくお願いします。

第5回交流会の経過と授業報告題名を以下に掲載いたします。

詳しくは、会報『ウリ』23号、あるいは1999年末出版予定の『第5回交流会報告書・授業報告書』をご覧下さい。

日時

1996年7月23日(金)〜26日(月)


会場・宿泊施設

国立オリンピック記念青少年総合センター(代々木)

日程と内容

7月23日(金)午後6:00〜8:30

開会式 国際レセプションホールⅡ・Ⅲ

はじめの言葉 韓日両委員長
あいさつ 日韓合同授業研究会代表吉峯啓晴さん
記念のお話 マルセ太郎さん
乾杯 
歌いましょう 安準模さんによる日韓の歌謡比較
懇親
プレゼント交換

24日(土) 午前9時〜11時半

授業報告全体会 セミナ102室
司会 藤田昭三さん


柳虎順さん・西澤俊幸さん 「『火垂るの墓』の共同授業」
日韓での授業交流を始めて5年、ついにこういう形の授業が成立しました。共通の教材を使い、日韓の生徒たちが 感想を出し合う。その感想を相手の生徒たちが驚きと憤りと共感・・・・を持って読みあう。そして、この先にあるものは何か手探りで考え始めた。この交流の 様子は8月13日NHK『日韓新時代』でも取り上げられました。

午後1時〜5時

授業報告分科会( )内は司会 
セミナ301・302・303・305・308・406・407
分科会では、各授業報告のあと、討議・意見交換の時間をこれまでよりたくさんとりました。各分科会での授業報告は,授業報告一覧【後掲】に載せてあります。


歴史(藤田直彦さん)
過去4回の積み重ねの中で、「交流」から共通テーマによる授業実践や相互批判ができるまでになってきた。子どもたちに正しい歴史認識を持たせるにはどうしたらいいか、共通課題として考えていった。

環境(森良さん)
子どもたちの「課題発見・整理・解決」のプロセス作りを通して自己決定の力を養っていくことが環境教育の最重要課題であろう。地域と学校があいまってコミュニティ単位での地域的な学びの形や中身を自主的に作り出していくその展望を語り合った。

文化(石坂浩一さん)
単に現在の両国文化比較ではなく、異なる文化の認識と交流、互いの過去や伝統をどう今に生かすかなどを、現代的な視点で討議を進めた。

出会い(山根俊彦さん・山下誠さん)
「国際化」「世界化」の流れの中で私たちは他文化との出会いの機会が多くなった。豊かな出会いのためには何が必要なのか、表面的なものに流されないたしかな「出会い」を作っていく方策について話し合えた。

教育(西沢進さん・善元幸夫さん)
日韓がかかえる教育の諸問題−子どもやクラス,学校の状況,それに対応し克服する授業実践のあり方など、楽しく元気の出る分科会だった。

25日 (日) 9:00〜11:30 セミナ401

特別全体会
日韓の教育改革と私たち 司会 石坂浩一さん


東アジアとりわけ日韓の教育の現状を把握し、教育改革の方向と授業作りの課題を明らかにする。また,教育改革の中で、各学校や教師がかかえている問題を明らかにし,意見交換した。
クオンデフンさん 「韓国の新自由主義的教育改革批判」
善元幸夫さん 「総合学習と日本の教育改革の岐路」

1:00〜5:30

都内フィールドワーク
千代田女学院(見学地について詳しい方からの説明)
−靖国神社—韓国YMCA(2.8独立宣言の碑)

6:00〜8:00

レセプション 西武新宿駅前 焼肉「風風亭」


26日(月) 9:00〜11:30 セミナ401

成果と展望を語る閉会式 司会 雁部桂子さん

もっと授業について語りたかった,もっと時間があれば・・・という感想が次々に出されました。「初めてできたこと」の多い交流会でした。韓国側か らは来年の交流会の提案がされました。これも私たちの歴史の中で初めてのことです。今からすぐに来年に向けた準備を始めたいと,すべての参加者が思いまし た。

 


授業報告 ( )内は分科会


韓国側
ペクテヒョン 中学 「韓日両国の教科書の比較分析を通した相互理解のための学習」(歴史)
チョンジョンイク 高校 「李氏朝鮮時代の外国文化の窓口、倭館」(歴史)
桜井恵子 大学 「仁川地域における日本の痕跡」(在韓国)(歴史)
イインシク  中学 環境問題と環境教育の実際(環境)
シンヒョンジュ 中学 「韓日文化の比較を通した両国文化の正しい理解」(文化)
ホヨンア 高校 「古代日韓文化交通を通してみた現代韓日文化交流の方向」(文化)
チョンチュンスク 小学 「遊びと料理で学ぶ日本」(出会い)
チョンギルソン 中学 「伝統音楽による韓国文化の教育」(文化)
リュホスン 高校 「理解と小さな実践へ」 日本の高校との共同授業を通じて(出会い)
コヒャンオク 小学 「明るい社会につながる学級経営」(教育)
ソヨンプク 小学 「韓日相互理解のための小学校の手紙交換」(出会い)
パクヒャンスク 中学 「家族キャンプ 心の教育のためのプログラム」(教育)
クオンデフン 小学 「韓国の新自由主義的教育改革批判」(教育)

日本側
佐野通夫 大学 「大学生と韓国・朝鮮」(文化)
雁部桂子・パクヒスク 小学 差別の根を共に学び合う
朝鮮学校との共同学習「つくられた川・荒川」(文化)
本田芳孝 中学 「『興味がなかった』韓国朝鮮」
道徳で朝鮮問題をどう扱えばよいか?(出会い)
浅井幸枝 小学 「豊かな出会いの第一歩」(出会い)
西澤俊幸 高校 「異文化理解のための手だて」
韓国の高校との共同授業を通じて(歴史)
野崎俊憲 高校 「日韓相互理解を目差した授業展開」
日韓史とハングル講座(歴史)
外裏 毅 小学 「三年峠」(文化)
森 良 環境教育情報センター
小・中・高の教師と地域教育者の報告(環境)
石井信子 小学 人にやさしい公園作り(環境)
仙波圭子 中学 食と環境(環境)
塩瀬治 高校 ビオトープは人間教育の教材(環境)
毛利将範 地域 市民と学校が連携した環境教育(環境)
善元幸夫 小学 「総合学習と日本の教育改革の岐路」(教育)

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