第7回交流会

「希望は高く、愛は深く、人間は平等」 国境を越えて、堅い信頼に結ばれたわたしたち

第７回交流会は，７月２７日から３０日までの４日間， 神奈川県三浦市「まほろばマインズ」を主な会場として開催されました。

１９９５年に第一回の交流会を開いてから、毎年夏 になると、わたしたちは韓国あるいは日本に集まって、授業の苦労や工夫を交換したり、共通の問題を討議したり、また夜を徹して心情を語り合ったり、歌った り……と、交流を深めてきました。今回も忙しく交流会の準備をしながら、「また今年もあのなつかしい人たちや新しい友だちに会える」と心を躍らせていまし た。今年は，「教科書問題」をめぐる韓国政府の対応など微妙な問題がありましたが、２８
人の韓国の教師・市民・生徒を迎えることができました。さらに在日の朝鮮学校の教師の参加、中国からの11人も加わって、国際色豊かになりました。（日本側参加者約１２０人。）

今回の交流会ははじめて東京以外の場所で行われましたが，地元会員をはじめ，地元で着実な運動を作っていらっしゃる方がたに手伝っていただいて，豊かな内 容が準備されました。また，行政や諸労働団体から，後援・助成をいただいたことも交流会成功の一つの要因であったと感謝しています｡

宿舎では、昨年慶州で考案された「日韓の会員が同じ部屋に宿泊する」方式をとりました。ことばは片言でも、いえ片言であるからこそ、互いに工夫して気持ちを通じ合わせようと努力することを通じて、心を開いてより深くつながることができたと思います。

内容的にも，分科会やフィールドワークの時間をたっぷりとって，余裕を持った交流会となりました｡「互いの国にさまざまな事情はある」と理解した上で、個 人として徹底的に論議しあう関係が生まれてきています。これまでの成果を踏まえてさらに一歩深まったものであったと自負しています。みなさまのご協力ご支 援に心よりお礼申し上げます｡

日程と内容

開会式 ７月２７日（金）　午後５時〜９時
記念公演一人芝居「愛は奇跡を生む」
宋富子さん　 日韓代表のあいさつ　乾杯
三浦チャンゴグループ・曹和仙さん演奏　自己紹介　懇親 プレゼント交換

授業報告分科会 ２８日（土）

午前９時〜午後３時

今回は，これまでの歴史・交流・環境・教育に人権を加えて，５つの分科会が開かれました｡各分科会の参加人数は１５〜４０人です｡分科会では，各報告のあと，質問・討議・意見交換の時間をこれまでよりたくさんとりました。

分科会報告の全体会
午後３時１５分〜３時４５分
分科会では論議されたキーワードを短冊にして報告されました｡

特別全体会 午後４時〜６時

「歴史教科書をめぐる問題と私たちの立場」　
提起　「教科書問題の経過と反対の動き」
石坂浩一さん
教科書検定と採択をめぐる問題に対して，私たち日韓合同授業研究会の会員はどのような立場をとり行動していくか，いくつかの市町村の例も出されて，真摯に話し合われました｡それを明確にするために，緊急のアピールを出すことが決定され，翌日採択されました｡

県内フィールドワーク ２９日（日）　午前９時〜午後５時
横須賀基地　ネパの会代表・空母の母港化に反対する会世話人清水さんに説明を受けながら，船で基地を巡る
貝山地下壕見学　横須賀市議・神奈川県朝鮮人強制連行真相調査団事務局長原田さんから説明を受けながら壕内を巡る。
横浜中華街　陳さんの店で，横浜華僑の歴史と現状についてお茶を飲みながら説明を受ける｡

レセプション 午後６時〜９時 「横須賀教育会館」にて

三浦教組のみなさんの多大な準備と協力のおかげで，深く熱い交流ができ た｡特に，朝鮮学校からの参加は，参加者全員の心を熱くした｡歌はいつまでも終わらなかった。韓国側の一人の言葉に合ったように，「人は感動するとき，真 実を知ることができる」を，まさに感動しつつ，実感できた時間だった｡

成果と展望を語る閉会式 ３０日（月） 午前９時〜１１時半

中華人民共和国から２年続きで参加された金丹實さんから，日本に対する思いや東アジアの交流の必要性を語っていただきました｡また，参加者からは，「２日 目の夜，三浦海岸でいっしょにアリランを歌い『カンガン・スオレ』を手を取り合って踊ったことから，日本に対する見方が変わりました｡たくさんの時間が あったがもっともっと授業につい て語りたかった･･･という感想が次々に出されました。交流会の終わりと同時に新しい１年の始まりです｡今からすぐに来年に向け た準備を始めたいと，すべての参加者が思いました。